MOS エキスパートって難しい?スペシャリストとの違いを徹底的に解説します

MOSにはスペシャリストとエキスパートの2つのレベルがあります。一般的にMOSというと、MOSスペシャリストを指します。
ではエキスパートとはどの程度のレベルのものであり、スペシャリストとの違いは何なのかを今回は解説していきます。

受験資格

MOSの受験資格は特に制限はありません。スペシャリストもエキスパートも年齢や国籍、学歴を問わずだれでも受験することができます。

未成年の方が受験をする場合は、親の同意を得る必要がありますので、その点はご注意下さい。

またMOSの試験はWord、Excel、PowerPointなどの科目、2013~2019までの種類、スペシャリストとエキスパートのレベルなどで分かれており、それらを全て足すと非常に多くの種類があります。

しかしこれらの試験科目はそれぞれ独立していますので、最初から上級レベルであるエキスパートでの受験も可能になります。

一部の資格では初級レベルの資格を持っていなければ、その上位レベルの資格の受験をすることができないということがありますが、MOSエキスパートに限ってはそのようなことはないです。

注意点としては資格のバージョンアップ・更新制度はないので、新しいバージョンの資格を取得するとなれば、再度受験をする必要があります。
※Excel 2016を取得しているが、Excel 2019のバージョンを取得したい場合など

再受験に関しては、下記のようなルールが存在しております。

MOS公式サイトより引用

つまり、同じ科目の試験を1日で2回受けてはいけない、そして3回目以降の受験については、前回の受験から2日間のあける必要があるということです。

一度申し込んだ試験が不合格だった場合は、再度勉強するための一定の期間をあけてから再度受験の申し込みをするという流れになると思いますので、普通にやっていれば該当することはないでしょう。

どうしても期間内にMOSを取得する必要がある場合、念のために1度の申し込みで2回分の申し込みをしたいという場合のみ上記のルールを確認しておいて方がよいでしょう。

まとめ
  • 同時に2回受験すると場合は注意が必要
  • MOSスペシャリストもエキスパートも受験資格などの制限は一切ない

科目の違い

MOSのスペシャリストとエキスパートでは受験できる科目の数も異なります。

MOS(スペシャリスト)の場合は、

  • Word 2013 2016 2019
  • Excel 2013 2016 2019
  • PowerPoint 2013 2016 2019
  • Access 2013 2016
  • Outlook 2013 2016 2019

上記がMOS(スペシャリスト)の受験科目であり、ほとんど科目とバージョンを網羅しております。

それに対して、MOS(エキスパート)の場合は、

  • Word 2013 2016 2019
  • Excel 2013 2016 2019
  • Access 2019

上記のみになります。

PowerPointとOutlookのエキスパートレベルを受けたいと考えても、そもそも存在しないので受験することはできません

また、Access 2019はエキスパートレベルしかないので、逆にスペシャリストを受験することはできません

これは、おそらくExcelとWordは汎用性が高く、応用しやすい科目であるからだと考えられます。

まとめ
  • MOSスペシャリストの科目の種類の量に比べるとMOSエキスパートは非常に種類が減ってしまう

試験のレベルの違い

MOSのスペシャリストとエキスパートでは実際にレベルはどの程度違うのかについて書いていきます。

まず、MOS公式HPで試験レベルについては下記のように比較記載されています。

試験科目一般レベル上級レベル(エキスパート)
Word
(文書作成ソフト)
文字サイズやフォントの変更、表の作成・編集、作成した文書の印刷など、Wordでの基本的な編集機能を理解している方スタイル機能や目次・索引作成などの長文機能、他のアプリケーションソフトからのデータ取り込みなど、Wordでの高度な機能を理解している方
Excel
(表計算ソフト)
数式や基本的な関数の作成、セルの書式設定、グラフ作成など、Excelでの基本的な操作を理解している方ピボットテーブルなどのデータ分析、条件付き書式や入力規則の設定、マクロの作成・編集など、Excelでの高度な機能を理解している方

スペシャリストレベルでは、Wordのフォント変更やExcelの基本的な数式の組み立てなど、常識の範囲内で知っているようなことが試験レベルになっています。

例えば、

・Excelの場合は、IF関数や数式(=A1*C3)など

・Wordの場合は、フォントサイズを5.5ptに揃える方法など

そういった基本的なことがスペシャリストでは出題されるということになります。

一方でこれがエキスパートになると、

Excelの場合は、IF関数と条件付き書式を組み合わせて複雑なルールを作り出すことなど

Wordの場合は、OutlookやExcelからデータを自分の望む形で取り込むなど

そういった日常業務ではあまり触れない部分が出題されます。

また、エキスパートレベルになるとマクロという一定の操作を自動化する方法も出題範囲ですので、基本的な関数をただ書き込むだけのスペシャリストとはかなりのレベル差があるといえるでしょう。

まとめ
  • MOSスペシャリストでは基本的な内容が出題される
  • MOSエキスパートでは、高度な関数などを複合的に使用することが求められる

必要な勉強時間の違い

MOSエキスパートの必要な勉強時間は50~80時間が目安だといわれています。

これはMOSスペシャリストの必要な勉強時間は20~80時間が目安と言われているので、基本的にはMOSスペシャリストよりも時間がかかるということになります。

MOSスペシャリストの勉強時間が非常に幅があると感じたかもしれませんが、これは日ごろパソコンを使っている人であれば、20~30時間の勉強でクリアすることができるが、PCをこれまでに触ったことのない人あれば、60~80時間はかかってしまうということになります。

MOSエキスパートの勉強時間に関しても、50~80時間と記載されていますが、これはMOSのスペシャリストを取得済みであれば50時間程度で合格することは可能です。

MOS初チャレンジの場合は、その人のPCレベルによって80時間ほどかかってしまう可能性もあります。

また、独学の場合は講座を受講している場合よりも、必要な学習時間がどうしても多くなってしまいます。

このようにその人の勉強方法やPCスキルによって勉強時間は変動しますが、一般的にはMOSエキスパートの方がスペシャリストを取得する際よりも必要な学習時間は多く必要になります。

しかし、それほど大幅に上昇するというわけではなく、MOSスペシャリストを取得していれば50時間程度の勉強時間で合格に届くので、時間が少しでもある方は隙間時間を見つけてチャレンジできるレベルでしょう。

まとめ
  • MOSスペシャリストの必要な勉強時間は20~80時間かかる
  • MOSエキスパートは50~80時間が目安
  • 独学か講座受講か、普段PCをどれだけ使っているかで必要な学習時間は変わる

どの程度役に立つのかの違い

では、実際にの業務やPC作業においてどの程度役に立つのかを解説していきます。

MOSスペシャリストは本当に基本的な内容が試験範囲になっていきますので、例えばExcelだと自分で新しいシートを作れたり、SUM関数など合計値を求める関数などを楽手することで業務を効率化することできるようになります。

MOSスペシャリストレベルの関数や操作はPCでその都度検索すればすぐに見つけることができますが、それらのことをMOSの学習を通して覚えることで、ExcelやWordを使用する際に自分が何ができるのか知ることができるので、その点では非常に有効だと思われます。

また、一般的にMOSの資格で認知されているのはスペシャリストレベルなので、転職や就職活動の際には多少アピールポイントになるでしょう。

その一方でMOSエキスパートは、高度な機能をマスターすることになりますので、できることの幅が圧倒的に広がります

例えばマクロによる日常業務の自動化ができるようになったり、ピポットテーブルを使った高度なデータの分析ができるようになったりします。

また、Excelの関数についても、VLOOKUPをはじめ、NOT関数やOR関数など様々関数を複合的に使いこなす必要があるので、Excel関数を駆使した管理ツールなども自作できるようになります

このようにエキスパートレベルの方が業務に役立つ幅は大きいですが、MOSエキスパートがあまり存在を認知されていないこともってか、就職活動においてはMOSのスペシャリストと同様だと思われてしまうこともあります。

ですので、MOSエキスパートを取得していて面接などに挑む際は、しっかりとエキスパートレベルを取得したことをアピールすると良いでしょう。

まとめ
  • エキスパートレベルは作業の自動化、データの分析、管理ツールの自作などができるようになる
  • スペシャリストレベルは業務補助、効率化を実現することができる

まとめ

今回はエキスパートレベルとスペシャリストレベルの違いを解説しました。

やはり、エキスパートレベルの方が必要な学習量が多い分、受験後に得るものも多いということでしょう。

せっかくなので、ぜひMOSスペシャリスト合格後に余力のある方はMOSエキスパートにもチャレンジしてみてください。

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